「中選挙区制は絶対ダメ」 - 菅野完 朝刊チェック 文字起こし
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「中選挙区制は絶対ダメ」

選挙

この強い批判は、単に制度が古いという点だけでなく、現代の社会環境、特にインターネットの普及によって中選挙区制が機能不全に陥っているという分析に基づいています。

以下に、菅野氏が中選挙区制を「絶対ダメ」とする理由と、その具体的な文脈を説明します。

YouTube動画2025/11/7(金)朝刊チェック: 公明党の怒りが本当によくわかる件から

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1. 「絶対ダメ」とする核心的な理由:ネット時代の弊害

中選挙区制が現代において危険視される最大の理由は、インターネットの存在です。

  • 昭和時代の機能性との対比: 昭和の時代、中選挙区制には弊害が少なかったのは、ネットがなかったからです。当時、「キチガイ」(風変わりな、または過激な思想を持つ人々)が、同じような考えを持つ人々にアプローチするためのツールがありませんでした。中選挙区制が機能したのは、新聞やテレビしかなかった時代に限られます。
  • 現代における危険性: 今はネットがあり、同じ傾向を持つ人々が繋がれる時代です。ネットがある状態での中選挙区制は、例えば葛飾区議会議員選挙のような事態を引き起こします。

2. 低い当選ハードルが「キチガイ」を招く構造

中選挙区制、特に有権者数が多い地域や定数の多い選挙区(大選挙区を含む)では、非常に低い得票率で当選が可能になるという問題が指摘されています。

  • 具体的な当選率の例: 参議院の東京選挙区(定数6人)を例にとると、当選に必要な得票率(最下位当選者)は10%程度で済む可能性があります。投票率が50%の場合、**絶対得票率はわずか5%**で当選できてしまいます。
  • 選挙戦略の歪み: この結果、候補者は、有権者のうち50人に受けるような穏健な政策を訴えるよりも、わずか5人の「キチガイ」の有権者が喜ぶことを言う方が賢い勝ち方になってしまいます。これはまさに現在進行形で起こっている現象だとされています。
  • 地方議会の現状: 地方議会が中選挙区制を採用しているため、参政党などの勢力が議席を伸ばしているという事実が示されています。これは「民意の反映が良かった」ということを意味するのではなく、「中選挙区制はキチガイが議員になる」という現実を指していると述べています。
  • 絶対得票率の極端な低さ: 葛飾区議会議員選挙のような、定数10人以上の選挙では、今の時代、**絶対得票率0.5%**でも当選する可能性があると試算されています。これは「100人のうちの1人未満でも議員になれる可能性」があることを意味します。

3. 小選挙区制との対比

中選挙区制の弊害を示すため、小選挙区制(参議院の1人区)との対比が行われています。

  • 例えば、参議院の宮城選挙区(1人区)のような完全小選挙区制(比例復活なし)では、N国党のような候補者は相手にされず、結果的に敗北しています。
  • しかし、中選挙区制では、葛飾区議会議員選挙の例のように、たとえ相手にされていなくても当選の可能性があるとされています。

4. 批判者への態度

中選挙区制を支持する人々(「中選挙区制がええと言うやつ」)に対して、菅野氏は非常に批判的です。

  • 彼らは「現場を見ていない」または「現実を直視していない」と断じられています。
  • さらに、選挙制度の話をしたがらない理由として、仕事や世間を知らない、経験の乏しい高齢男性(「田舎のクソ親父たち」)が「つたない知識と経験」で口出ししたがる分野だから、と明確に述べています。

中選挙区制は、現代のネット社会と相まって、極端な意見を持つ少数の支持層をターゲットとする候補者を量産し、その結果、地方議会などで「キチガイ」が議席を得るという現実(例:葛飾区議会議員選挙)を生み出しているため、「絶対ダメ」である、というのがソースの主張する文脈です。


5. まとめ:選挙制度を考える上で重要な視点

本記事では、中選挙区制が抱える問題点、特に現代社会におけるリスクを解説してきました。明らかになったのは、中選挙区制がインターネットの普及した現代において、「少数の過激な声」を議会に直接送り込んでしまうリスクを構造的に抱えた制度であるという事実です。

選挙制度を評価する際、私たち市民は以下の点を自問自答せねばなりません。「その制度は、社会全体の利益を代表する者を選びやすいか、それとも一部の先鋭的な声を代弁する者を選びやすいか?」「その制度は、現代の情報技術によってその長所が伸びるのか、それとも短所が危険なレベルまで増幅されるのか?」。

単に「多様な声」という言葉の響きに惑わされることなく、制度が生み出す「結果の質」を見極めることこそ、現代の市民に課せられた重要な責務です。

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