高市内閣、支持率82%の裏に潜む「段取りの悪さ」という致命的欠陥 - 菅野完 朝刊チェック 文字起こし
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高市内閣、支持率82%の裏に潜む「段取りの悪さ」という致命的欠陥

自由民主党
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序文:高支持率と低政党支持率の奇妙な乖離

2025/11/4YouTube動画の情報を基にした記事です

高市早苗内閣が発足早々、小泉純一郎内閣に並ぶ82%という驚異的な支持率を記録した。まさに順風満帆な船出に見える。しかし、その一方で、与党である自由民主党の政党支持率は26%に留まっている。この内閣支持率と政党支持率の奇妙な乖離は、一体何を意味するのだろうか。

菅野氏は、この高市人気の裏に隠された「段取りの悪さ」という構造的かつ致命的な欠陥について、国会運営と日米首脳会談という二つの具体的な事例を基に分析していく。

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1. 「高市人気」は自民党を救うのか?支持率が示す危険な兆候

内閣の人気が、必ずしも所属政党の浮揚に繋がるわけではない。むしろ、この二つの数字の乖離は、自民党にとって危険な兆候を示している。

内閣人気が政党に波及しない歴史的パターン

歴史を振り返れば、内閣支持率だけが先行して上昇し、政党支持率が横ばいの時、自民党は選挙で敗北する傾向にある。かつての小泉内閣や安倍内閣の時代は、内閣と政党の支持率が共に上昇したことで選挙での強さを発揮した。しかし、高市内閣ではそのパターンが見られない。国民的人気のある総理大臣が自民党を蘇生させるのであれば、統計的に政党支持率も上がるはずなのだ。それが起きていないのが、今の現実である。

地方選挙での敗北という具体例

この理論は、既に現実の選挙結果として現れている。自民党王国であるはずの岐阜県美濃加茂市。ここは高市執行部で要職を占める衆議院議員 古屋 圭司(ふるや けいじ)の地元でもある。しかし、先日行われた選挙では、自民党が推す候補が、同じく無所属の新人候補にダブルスコアで惨敗を喫した。高い内閣支持率が、地方の選挙結果に全く結びついていないことの動かぬ証拠だ。

支持層の「入れ替え」という仮説

なぜ、これほどの乖離が生まれるのか。一つの仮説として、支持層の「入れ替え」が起きている可能性が考えられる。高市総理の誕生によって、これまで参政党や国民民主党に流れていた支持者が自民党に戻ってきたことは事実だろう。しかし、その一方で、それ以上の数の従来の支持者が自民党から離脱したのではないか。算数の問題として、入ってきた分以上に抜けていなければ、現在の政党支持率の伸び悩みは説明がつかない。

大谷・山本選手とドジャースの比喩

この状況は、野球に例えると分かりやすいかもしれない。「多くの国民は、大谷翔平選手と山本由伸選手の活躍は知っているが、彼らが所属するロサンゼルス・ドジャースというチームを知らない、あるいは応援しているわけではない」。これと同じことが、今の政治で起きているのだ。多くの人々が高市早苗という政治家は知っていても、彼女が所属する自由民主党を知らない、あるいは支持していない。この個人人気と組織力の乖離こそが、自民党の最大の弱点となりつつある。

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2. 前代未聞の国会運営:日米首脳会談が露呈した計画性の欠如

高市内閣の「段取りの悪さ」を象徴するのが、就任直後の国会運営の混乱である。

高市総理は、就任直後の米国大統領との会談を優先するためか、国会の開会を1週間も延期した。その結果、総理の所信表明演説から各党の代表質問まで1週間以上も間が空くという、前代未聞の事態が発生した。

本来であれば、「日米首脳会談で方針を固める → その内容を所信表明演説に反映させる → それを受けて各党が代表質問を行う」という筋道を辿るべきだった。しかし、実際に行われたのは、中身のない所信表明を先に行い、その後に首脳会談を設定し、国会審議を置き去りにするという、およそ計画性のかけらもない運営であった。この一点だけでも、この政権がいかに場当たり的で、国家運営の基本すら理解していないかが透けて見える。

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3. 「共同声明なし」の首脳会談が意味するもの

さらに問題なのは、鳴り物入りで行われた日米首脳会談の「成果」そのものである。

戦後の歴代総理大臣で、就任後初の日米首脳会談において共同声明を出さなかったのは、今回が初めてではないか。これは極めて異例の事態だ。

この「共同声明なし」という結果は、国会審議を形骸化させる深刻な事態を招いている。日本の外交の基本である日米関係について、新しい内閣総理大臣が何を話し、何を決めてきたのか。先週行われた所信表明演説には、当然ながら会談の内容が一切反映されておらず、議論の土台そのものが存在しない。結果、国会は日本の外交の根幹について、新しい総理に問いただす機会そのものを奪われた。議論以前の問題である。

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結論:高市総理は自民党を弱体化させる?

結局、高市内閣の運営とは、緻密な戦略など皆無の「行き当たりばったり」に他ならない。この素人同然の段取りの悪さが、霞が関から自民党本部までを無意味に疲弊させ、組織を内側から腐らせていくのは確実だ。

高い支持率とは裏腹に、その政権運営は自民党にとってのアキレス腱になりかねない。ここに、一つの皮肉な期待が生まれる。

「高市総理がトップである限り、自民党は選挙に勝てないだろう。だからこそ、高市さんを応援する」by菅野完

この言葉が、高市内閣の本質を最も的確に表しているのかもしれない。

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