維新「国保逃れ」の衝撃|政治家は副業か?公金搾取のカラクリ | 菅野完 朝刊チェック 文字起こし
PR

「政治家は『副業』ですか? 維新・国保逃れに見る、公職者としての致命的なアイデンティティ欠如(全3回)・【第3回】政治倫理編:公職者のアイデンティティ

2026/1/30(金)朝刊チェック:自民党の統一教会汚染と維新の国保逃れ疑惑は、批判する側が的外れだという点においてめちゃくちゃ似ている件

【第1回】「統一教会より恐ろしい『日本会議』の教育支配――あなたの子供の教室は、すでに『森友化』していないか?」(全3回)【第1回】教育行政編:静かなる占領

【第2回】『高市早苗・裏帳簿』の本質はセキュリティ・クリアランスだ――なぜリベラルは『統一教会』という囮(おとり)に引っかかるのか(全3回)  【第2回】安全保障・メディア編:虚飾の愛国者

記事の要約と図解

【結論】 維新の会所属議員による「国保逃れ」は、単なるセコい節税術ではない。それは「自分は公人ではなく、私的な団体の従業員である」という自己規定の表明であり、政治を「副業(バイト)」と見なす職業倫理の欠如である。

【ポイント3選】

  1. 保険証はアイデンティティ: どの保険に入っているかは、その人間が社会的に何者か(公人か、サラリーマンか、フリーランスか)を証明する「身分証」である。
  2. 制度のフリーライド: 公的制度(国保)を運営・監督すべき議員が、保険料が高いという理由だけで、法の抜け穴を使ってその制度から逃亡している。
  3. 「身を切る改革」の欺瞞: 歳費削減を叫びながら、裏では社会保険料負担を公金(政党助成金等)に付け替える行為は、まさに「公金チューチュー」の極みである。
スポンサーリンク

■ 【徹底解説】政治家は「副業」ですか? 維新・国保逃れに見る、公職者としての致命的なアイデンティティ欠如

序論:財布の中の「身分証明書」

いきなりだが、財布を開いてみてほしい。そこに入っている健康保険証。これこそが、あなたが社会において「何者」であるかを証明する、最強のIDカードだ。

運転免許証は単に運転技能の証明に過ぎない。しかし、保険証は違う。あなたがサラリーマンなら「組合健保」や「協会けんぽ」、公務員なら「共済組合」、そして自営業者やフリーランスなら「国民健康保険(国保)」。そのカードの色と種類は、あなたの経済的基盤と社会的所属を雄弁に物語る。

私自身の話をしよう。かつて私が、文筆業の同業者組合である「文芸美術国民健康保険組合」の審査を通り、その保険証を手にしたとき、震えるほどの誇りを感じたものだ。「ああ、これで俺はプロの物書きとして認められたのだ」と。保険証とは、職業人としてのアイデンティティそのものなのである。

しかし今、この神聖なアイデンティティを、小銭欲しさにドブに捨てる連中がいる。「身を切る改革」などと勇ましいスローガンを叫びながら、その実、自分たちの財布だけは痛まないようにコソコソと制度の抜け穴を這い回る、「日本維新の会」の議員たちだ。

彼らが行っている「国保逃れ」。これは単なるセコい節税テクニックではない。「私は政治家を本業とは考えていません」という、公職者としての自殺宣言に他ならないのだ。

構造的欠陥:維新議員の「国保逃れ」という錬金術

まずは、彼らが何をやっているのか、その薄汚いスキームを解剖する。

本来、地方議員というのは労働基準法上の「労働者」ではない。個人事業主に近い扱いであり、加入すべきは「国民健康保険(国保)」だ。議員の歳費はそれなりの額になるため、国保の保険料は上限(年間80万〜100万円程度)に張り付くことが多い。高い? 当たり前だ。高所得者が支えることで成り立つのが相互扶助のシステムだからだ。

ところが、維新の議員たちはここから逃亡する。

彼らは、自分たちが所属する政党支部や関連政治団体に、自分自身を「従業員」として雇用させる。あるいは、議員仲間で設立した一般社団法人などの職員という形をとる。そうすることで、強制的に「社会保険(社保)」に加入するのだ。

これによって何が起きるか。
第一に、本人の保険料負担が劇的に下がる。
第二に、ここが最も悪質だが、社保には「事業主負担(労使折半)」がある。その「事業主側が払う保険料」の原資はどこから出ているのか? 政党交付金(税金)や、議員歳費から拠出された寄付金だ。

つまり、本来なら自分が全額負担して国保を支えるべき立場にある人間が、税金を原資にして自分の保険料を半額肩代わりさせ、あまつさえ地域医療を支える国保財政に穴を空けているのである。これを「公金チューチュー」と言わずして何と言うのか。

論理的矛盾:「身を切る改革」の正体は「バイトリーダー」

百歩譲って、このスキームが法的にグレーゾーンであり、直ちに違法ではないとしよう。しかし、私はここで彼らの「職業倫理」と「自己認識」を問いたい。

彼らは常々、「議員定数削減」や「議員報酬カット」を叫ぶ。「身を切る改革」が党是だという。ならば問う。なぜ、最も基本的な公的負担である「国保料」すら惜しむのか?

議員が、あえて民間団体の「従業員」としての身分を確保し、社保に入る。これは論理的に、「私の本業は団体の職員であり、議員活動はその余技です」と宣言しているに等しい。

サラリーマンが週末にウーバーイーツで小遣いを稼ぐのと同じ感覚で、彼らは議場に座っているということだ。
社会保険に守られた「従業員」という安全地帯に身を置きながら、リスクを取って社会課題に挑む「政治家」のフリをする。これを世間では「副業」と呼ぶ。もっと俗な言葉を使えば「バイト」だ。

大阪府知事の吉村洋文氏をはじめとする維新の幹部たちが、しばしばその軽薄な言動を揶揄され「バイトリーダー」と呼ばれることがある。これは単なる悪口ではない。彼らの生存戦略そのものが、政治を「命がけの職務」ではなく、「効率よく稼げるバイト」として扱っていることへの、国民の鋭い直感が言語化されたものなのだ。

結論:プロフェッショナルを選べ

国保制度には多くの問題がある。保険料は高く、逆進性が強い。しかし、だからこそ、その制度を運営する地方自治体の議員は、自らもその痛みを分かち合い、制度改善のために汗をかかねばならないはずだ。

「自分たちだけは、裏口から脱出します」

そんな人間に、制度を語る資格はない。
納税者の皆さん、そして現役世代の皆さん。政治家の良し悪しを見極めるのに、高尚な政策論争など聞く必要はない。ただ、「あなたの保険証を見せてください」と聞けばいい。

そこで、政治家であるにもかかわらず、どこぞの団体の社保のカードが出てきたら、その人間は「偽物」だ。国民のルサンチマンを煽り、既得権益を打破するポーズを取りながら、自分自身が最も卑しい既得権益にしがみつく「バイト議員」だ。

我々が必要としているのは、片手間の副業で政治をやる人間ではない。逃げ道を絶ち、公職というアイデンティティに人生を賭ける「プロフェッショナル」だけだ。次の選挙では、その眼力を持って一票を投じてほしい。

「この記事が少しでも役に立った、面白かったと感じていただけたら、ぜひ下のバナーをポチッとクリックして応援をお願いします! いただいた1クリックが、私のブログを続ける大きな励みになります😊                                       人気ブログランキング
人気ブログランキング ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました