5/28(木)朝刊チェック:高市早苗はもう維新を必要としていない。
【結論】
非モテのルサンチマンは時に真の教養と社会を見抜く知性を育む。港区女子という虚像を暴き、豊島区に潜む「真の富裕層」の生態、そして東京発祥のお好み焼きに宿る「粋筋」の美学まで、菅野完の怨念が東京の階級社会の深淵を解剖する。
【ポイント3選】
・港区の虚像と豊島区の真実:「仕事って何?」と問う、代々働かない本物の富裕層は港区ではなく豊島区に生息する。
・お好み焼きの粋筋:お好み焼きはヤクザや芸者、アパレル出身者など「本業であかんようになった人間」が焼くのが一番うまい。

「この第2回のコラムからフラッと読み始めてもらうのも、そら別に構いません。一つの読み方ではありますからね。
今回はね、私の個人的な非モテの恨み……『ルサンチマン』から始まって、港区に群がる成金の虚像やら、豊島区の暗がりに潜む本物の富裕層、さらには東京発祥の『お好み焼き』に宿る粋筋の美学やら、ちょっと俗っぽくておもろい話をしてますわ。
ただね、それって映画で言うたら、途中のスピンオフのエピソードだけ見て喜んでるようなもんでね。
なんで私がこんな怨念を抱えて世間を斜めから見てるのか。そして、その冷たい視線の先にあるもっとデカい病理……つまり『多数決さえすれば民主主義や』と無邪気に信じ込んでる愚民が、どうやって兵庫県政みたいな『全体主義の実験場』を作り出して社会の底を抜いていくのか。その一番のホラー部分の構造については、第1回でみっちり解剖してるんです。
権力に振り回される『状況の奴隷』にならずに、この社会が崩れていく様をちゃんと見据えたいと思うなら、第1回で語った『リベラリズムという防壁』の話を知っとかんと。そうじゃないと、今回の話もただの『ひねくれたおっさんの僻み』と『東京のグルメ語り』で終わってしまいますからね。
別に強制はしませんけど、本気でこの社会の現在地と、文化の裏で蠢く人間の生々しい本質を知りたいという奇特な方は、ちょっとだけ遠回りして第1回から目を通してもらう方が、結果的にこの先の話の解像度もグッと上がるんちゃうかなって気はしますね。」
【完全版】動画タイムスタンプ&要約辞書
【クリックで展開】全119箇所のタイムスタンプと要約を表示(動画の取扱説明書)
- 01 0:00:00 [結論]配信スタートと寝てないアピール
- 02 0:01:15 [構造]マトリックス思考法:重要と緊急の4分類
- 03 0:02:19 [警告]「緊急かつ重要」な仕事に追われるのは状況の奴隷
- 04 0:04:41 [断罪]兵庫県政の陥穽:知事の顔色という「緊急だが重要でない」仕事
- 05 0:07:04 [分析]位相変化の恐怖:秘書課の悲劇と理不尽な業務増殖
- 06 0:08:17 [挑発]メルマガ告知:テーマは「民主主義が怖い」
- 07 0:10:30 [闇]国家情報会議法成立:北朝鮮化をもたらすのは民主主義の結果
- 08 0:11:44 [真実]冷戦期の西側が「民主主義陣営」ではなく「自由主義陣営」と名乗った理由
- 09 0:14:06 [論理]多数決は物事の決め方にすぎない:「箸で食えば和食か」の詭弁
- 10 0:16:16 [視点]邪馬台国は民主主義か? 多数決の錯覚を暴く
- 11 0:18:38 [本質]ソ連も中国も北朝鮮も「民主主義国家」であるという不都合な事実
- 12 0:19:42 [結論]富野由悠季『ラ・セーヌの星』に宿る民主主義の声
- 13 0:22:48 [構造]暴力革命こそが民主主義の極限形態である
- 14 0:25:11 [視点]『ゴッドファーザーPART II』キューバ革命の背後にある民主主義
- 15 0:27:26 [分析]「革命」の語源と天命:王家から人民へ権力が下る瞬間
- 16 0:28:32 [論理]人民の多数決でも奪えない絶対的価値:リベラリズムの正体
- 17 0:31:50 [警告]モンテスキュー『法の精神』:人間による支配からの脱却
- 18 0:34:02 [真実]日本国憲法とアメリカ大統領選挙:人民の暴走を防ぐバッファー
- 19 0:36:11 [本質]三権分立は権力者だけでなく「人民を檻に閉じ込める」ためのもの
- 20 0:38:30 [断罪]高市早苗への全権委任を拒む理屈:民主主義を制限するイデオロギー
- 21 0:41:53 [挑発]斎藤元彦が「極左革命分子」であり体制の敵である理由
- 22 0:43:00 [闇]兵庫県知事選の狂乱:サン・キュロットの熱狂とポンパドール夫人
- 23 0:44:05 [結論]反・斎藤元彦こそが「保守主義」である:ジャコバン派との戦い
- 24 0:46:49 [警告]ロベスピエール斎藤元彦によるあらゆる法系の破壊
- 25 0:48:07 [視点]なぜ高市早苗より兵庫にこだわるか:社会の底が抜ける恐怖
- 26 0:50:21 [構造]2013年新大久保から続く社会の底抜け:日の丸を振る革命集団
- 27 0:52:52 [真実]極左革命集団がナショナリストに転じる歴史の必然
- 28 0:53:58 [本質]正義は暴走しない、暴走するのは人間だ
- 29 0:57:30 [分析]ゴミ捨て離席・小休止
- 30 0:59:51 [論理]フランス革命のメタファーが照らす兵庫県の現実
- 31 1:00:56 [分析]ハンナ・アーレント『全体主義の起原』:体制の歯車となるエリートの罠
- 32 1:03:08 [真実]神戸と大阪の光景:アーレントの予言通りに動く社会
- 33 1:04:20 [視点]兵庫県政は理系学部1年生向けの「理想的な全体主義の実験環境」
- 34 1:05:38 [挑発]愚息への贈り物:ホモ・サピエンスなら読むべき岩波文庫「白帯」
- 35 1:06:45 [構造]岩波文庫の美学:マルクスやホッブズはあってもアーレントは「白」に入らない
- 36 1:08:02 [分析]アーレントの「湿度の高さ」と岩波文庫の乾いたラインナップ
- 37 1:09:15 [本質]『人間の条件』に宿る情念:岩波が白帯を避ける理由
- 38 1:10:24 [論理]クラウゼヴィッツ『戦争論』は入る:18歳に「乾いた古典」を叩き込む意義
- 39 1:11:36 [結論]父親からの手紙:「俺は16までに読んだがな」というマウンティング
- 40 1:12:54 [闇]本を売り飛ばしていれば大したもの:藤圭子のごとき暗黒の青春時代
- 41 1:14:02 [断罪]怨念戦隊ルサンチマンの誕生:モテない青春と自転車の二人乗りの夢
- 42 1:15:09 [真実]原付で祖母を運んだ記憶と、叶わなかった「女の子との立ち漕ぎ」
- 43 1:16:32 [構造]非モテのルサンチマンが向かった先:お笑いと岩波文庫とちくま学芸文庫
- 44 1:17:52 [警告]爆竹を鳴らしたい衝動:中高生へ告ぐ「こんな大人になるな」
- 45 1:19:00 [挑発]怨念戦隊ルサンチマン、入隊希望者募集中(本部は五反田)
- 46 1:20:18 [視点]港区男子・女子の虚像:田舎者の妄想と「本当の金持ちの居住地」
- 47 1:21:26 [真実]金利だけで月3000万入る一族:本当の富裕層は豊島区にいる
- 48 1:22:34 [分析]六義園から大塚三業通りへの1km:真の富裕層が潜むエリア
- 49 1:23:44 [本質]「仕事って何?」と答える子供:おじいさんの代から働いたことがない家系
- 50 1:25:04 [闇]港区公立中学の海外修学旅行:「エコノミーですか?」と聞く子供の品格
- 51 1:26:10 [結論]本物の金持ちの躾:アホな発言をする余地のない豊島区のプライド
- 52 1:27:37 [構造]大塚・三業通りの歴史:第三次産業(サービス・接客業)の記憶
- 53 1:28:41 [論理]お好み焼き屋の正解:ヤクザか芸者か芸人が「あかんようになってやる」のが正しい
- 54 1:29:52 [真実]「レモン」が証明する歴史:お好み焼きは大阪発祥ではなく東京発祥説
- 55 1:30:56 [分析]浅草と大塚の共通点:元芸者が焼く「粋な」お好み焼きの原型
- 56 1:32:07 [視点]おばちゃんの色気とビール:「お姉さんも一杯どうですか」の至福
- 57 1:33:12 [本質]関西人の原風景:ラムネと豚玉と甲子園中継が流れるお好み焼き屋
- 58 1:34:17 [構造]「レモン」の割烹的文脈:大人の世界としての東京お好み焼き
- 59 1:35:24 [分析]タオルを巻いたおばちゃんと近所のオッサン:関西ローカルの生態系
- 60 1:36:37 [真実]現代のお好み焼き屋事情:アパレル出身の夫婦が焼く店がうまい理由
- 61 1:37:43 [論理]芸人・B助師匠のイカ焼きから、シニアアパレル店員のお好み焼きへ
- 62 1:39:01 [結論]浅草発祥ゆえの宿命:粋筋の人間が焼かなければ美味しくない
- 63 1:40:07 [挑発]SHIPS出身者とお好み焼き:スーパーの材料と鉄板だけで成立する錬金術
- 64 1:41:25 [視点]原価のかからない商売:菅野完がお好み焼き屋をやれば儲かる説
- 65 1:42:36 [分析]軌道修正:ここからが本題「高市早苗という人間の失敗パターン」
- 66 1:43:45 [警告]切り抜き動画のルール:自由に使っていいがTikTokの無断転載は歯茎殴る
- 67 1:45:07 [断罪]高市早苗のテンプレ行動:放言・矛盾・逃亡・被害者ムーブの無限ループ
- 68 1:46:12 [闇]奈良県知事選の真相:勝手にまとめて雲隠れし、維新に漁夫の利を献上
- 69 1:47:29 [真実]2012年総裁選の裏切り:町村派を飛び出しボスを罵倒した過去
- 70 1:48:34 [構造]清和会出禁の理由:30年前の新進党離党から変わらない失敗のメカニズム
- 71 1:49:38 [結論]日本崩壊の起爆剤:だからこそ高市早苗は自民党総裁にふさわしい
- 72 1:50:47 [分析]公明党切り捨て発言の真意:自民党奈良県連への壮大な「嫌がらせ」
- 73 1:51:53 [闇]お膝元の崩壊:強力な政治家・高市早苗がまとめきれない奈良県連の惨状
- 74 1:52:59 [視点]関西自民党の苦悩:維新の侵攻に怯え、四分五裂する地方組織
- 75 1:54:03 [真実]官邸の冷遇:自民党府議は追い返され、維新府議は歓迎される大阪の異常
- 76 1:55:10 [構造]公明党切り・維新擦り寄りの力学:関西自民党のコンプレックスを突く盤上遊戯
- 77 1:57:19 [本質]政治家・高市早苗の行動原理:すべての接点がハラスメントでできている
- 78 1:58:26 [論理]菅野完の父と高市早苗の共通項:局面ごとのハラスメント体質
- 79 1:59:32 [結論]奈良県連の絶望:30年連れ添った公明党を捨て、票を食い合う維新と組まされる地獄
- 80 2:00:37 [断罪]維新を道具にした地方組織への「モラハラ」と、用済み後のポイ捨て
- 81 2:01:51 [構造]衆院3分の2単独過半数の罠:本当に必要な「参議院対策」の不在
- 82 2:02:58 [本質]国家統治ではなく「誰かを不快にさせる効果」しか求めない連立の力学
- 83 2:04:04 [警告]自民党史上空前の失態:衆院を制しながら予算を年度内成立させられなかった無策
- 84 2:06:14 [分析]小休止(トイレ離席)と仕切り直し
- 85 2:08:55 [真実]2024・2025年連敗の裏面史:石破引きずり下ろしと高市総裁誕生の建前
- 86 2:11:03 [論理]臨時国会が証明する不誠実:本気で維新と組む気が最初からない証拠
- 87 2:12:45 [闇]権力にも興味がない恐怖:他者の心を逆撫でするためだけに存在する言動
- 88 2:16:04 [視点]「普通のコミュニケーションが取れない寂しさ」が生むモラハラ夫気質
- 89 2:17:39 [構造]四面楚歌の現実:今井尚哉氏が切れ散らかして官邸出仕を拒否した衝撃
- 90 2:19:55 [結論]「小の小たる者」の限界:腹心たる政治家が一人もいない高市総裁の虚無
- 91 2:22:10 [挑発]安倍晋三にあって高市にない「将の将たる器」と菅義偉の存在感
- 92 2:23:14 [分析]日本をアホだらけにして滅ぼす加速主義:高市政権15年長期化への期待
- 93 2:24:23 [断罪]兵隊・黄川田 仁志に軍師・高橋洋一という「恥ずかしい漫画」のような内閣
- 94 2:25:48 [視点]高橋洋一の世界線:一般家庭が商店街でナフサを買いだめするパニック妄想
- 95 2:29:43 [本質]夢も政策も不要:爪痕を残したら二度と使わない「使い捨ての道具箱」
- 96 2:36:49 [論理]モラハラ体質への唯一の特効薬:「完全なる無視」か「さらなる嫌がらせ」
- 97 2:38:10 [警告]防御力ゼロの打たれ弱さ:斎藤元彦と高市早苗に共通する脆さ
- 98 2:39:29 [真実]国会前ペンライトデモの破壊力:中にいる人間には「めちゃくちゃ効いている」
- 99 2:40:33 [構造]警察が首都高3号線を毎日完全封鎖:安倍首相が富ヶ谷へ帰り続けた舞台裏
- 100 2:44:06 [断罪]「能登地震で高速道路を止められなかった」という大嘘を暴く
- 101 2:46:39 [分析]官邸に響き渡るデモの声:女性の「高い声」が明瞭に通る物理的理由
- 102 2:49:07 [闇]服装のガーリー化という病理:フェミニストを逆撫でするための「最初の女性総理」アピール
- 103 2:52:56 [挑発]「生ナフサ」と「穴水」に溺れるツイキャス民への容赦なき突っ込み
- 104 2:54:18 [結論]維新の「無様済み(用済み)」に気づき始めた吉村・遠藤の絶望
- 105 2:56:32 [構造]15分動画(朝刊チェック)の戦略:ロー気味で入ってハイでアウトする
- 106 2:57:37 [視点]シンガポール外務大臣の北朝鮮電撃訪問:2018年米朝会談のデジャヴ
- 107 2:58:43 [分析]テキサス州上院予備選:MAGA派パクストンの勝利とポリマーケットの冷徹な予想
- 108 3:00:52 [闇]インサイダー野郎トランプの錬金術:テキサス州上院予備選と予想市場の真実
- 109 3:01:55 [警告]NVIDIA半導体の中国横流し:高市早苗が大好きなトランプから「激怒フラグ」が立つ日
- 110 3:03:00 [分析]中国のアフリカ電力支配:余剰電力で「巨大な石を巻き上げる」驚愕の重力蓄電システム
- 111 3:05:18 [視点]山手線サイズの太陽熱発電タワー:上昇気流でタービンを回す大陸国家の圧倒的スケール
- 112 3:07:41 [結論]SNS偽情報対策の法改正:AI生成動画への「AI明記義務化」という大きな前進
- 113 3:09:53 [断罪]立法事実は高市早苗:週刊文春が暴く「1日100本のAIネガキャン動画」の醜悪
- 114 3:12:14 [挑発]今更騒ぐな:国家情報会議法成立後に「国民監視」と一面を飾るリベラル紙の滑稽さ
- 115 3:13:26 [本質]リアクション芸人化した野党と左派:状況を作れず「非難」しかできない者たちの末路
- 116 3:15:56 [真実]路上デモの真の価値:リアクション芸からの卒業と「言論の主導権」の奪還
- 117 3:18:16 [闇]高市マンセーAI動画の惨状:8割の他者誹謗と「還暦を超えて頑張っている」という薄っぺらな称賛
- 118 3:20:31 [警告]大人は「頑張っている」で評価するな:普通に仕事をしない政治家を甘やかす支持者の病理
- 119 3:23:04 [論理]伏線回収「緊急かつ重要な仕事」の奴隷たち:リアクション芸に終始する者への怒りの鉄槌
怨念戦隊ルサンチマンの誕生:岩波文庫「白帯」と非モテの青春
人間が真の教養を身につける動機とは何か。それは決して、高尚な理念や世界平和のためではない。多くの場合、周囲の人間に対する猛烈な嫉妬と、満たされない自己顕示欲の裏返しである。菅野は大学に入学した息子に対し、「1年で読み切れ」という手紙とともに、岩波文庫の「白帯(思想・哲学・社会科学)」のラインナップを大量に送りつけたという。
ホモ・サピエンスなら読むべき「乾いた古典」の教養
マルクスの『資本論』、ホッブズの『リヴァイアサン』、モンテスキューの『法の精神』、ロックの『統治二論』。これらは単なる過去の遺物ではない。「ホモ・サピエンスとして二足歩行している限り、読んでおかなければならない人類のOS」である。しかし、菅野は岩波文庫のラインナップを眺めながら、ある決定的な事実に気付く。そこにはハンナ・アーレントの『全体主義の起原』や『人間の条件』が含まれていないのだ。
「岩波の白帯に入ってないのよ、アーレントが。でもね、分かる気がする。アーレントって『乾いてない』のよ。ウエッティなところがある。情念が入りすぎてるから、岩波の白帯の乾いた美意識には合わへんのやろな。文庫にするならちくま学芸文庫向きですよ。でもクラウゼヴィッツの『戦争論』は入ってる。あの『乾いた古典』を18歳の頃に頭に叩き込んどくのは絶対重要やから。息子への手紙の末尾には『俺は16までに読んだがな』ってマウント書いときました。かかってこいと」[▶ 1:05:38]
嫉妬とルサンチマンが「知の刃」を研ぎ澄ます
彼が16歳にして乾いた古典を貪り読んでいた理由は、知的好奇心などという美しいものではない。純度100%のルサンチマンである。同級生たちが放課後にあぜ道で女の子と自転車の二人乗りをし、ほっぺたをつつき合いながら青春を謳歌している横で、菅野はその輪に入ることができない「エレファントマン扱い」の非モテであった。圧倒的な敗北感と孤立。その呪いが、彼をお笑いと岩波文庫へと駆り立てたのである。
「もう女の子と自転車の立ち漕ぎしてる奴ら見ながら、あぜ道の小屋の脇で爆竹詰めてパーン言わしたいぐらいムカついてたからね。俺は『怨念戦隊ルサンチマン』やったんですよ。お前らええよな、言うて。俺にはそんな時間なかったから、ずっと本読めてたわけです。中高生に告ぐ。こんな大人になっちゃいけないよ。でもね、怨念戦隊ルサンチマンは常に入隊希望者募集中です。本部は五反田にありますから」[▶ 1:14:02]

港区女子は田舎者の妄想:東京の「真の富裕層」は豊島区に生息する
この「怨念」の視座は、現代の階級社会の虚像を極めて正確に撃ち抜く。SNS全盛の今、世間では「港区女子」「港区男子」なる言葉が持て囃され、タワーマンションや高級シャンパンが富の象徴として消費されている。しかし、そうした表層的な記号に群がるのは、金持ちの「コスプレ」をした田舎者の妄想に過ぎない。
「仕事って何?」おじいさんの代から働かない本当の金持ち
真の階級社会において、本当の富裕層は港区の喧騒になど近づかない。彼らがひっそりと、しかし確固たる地盤を築いて生息しているのは、文京区でも世田谷区でもなく、「豊島区」の一部エリアである。
「ネットで港区女子とか言うて、港区に住んでる人が金持ちみたいな風潮あるやんか。あれ田舎の人の妄想よね。ほんまの金持ちって、大塚と巣鴨と駒込、池袋の線路沿いの大和郷(やまとむら)を挟んだ東西1kmの一角に住んでるよ。金利だけで毎月3000万入ってくるから、おじいちゃんの代から『仕事』というものをしたことがない家系。小学校に入って『お父さんの仕事は何?』って聞かれた子供が、『仕事って何?』って答える世界やねん」[▶ 1:20:18]
港区公立中学の「エコノミーですか?」という貧しさ
成金と真の富裕層の違いは、その「躾(しつけ)」に如実に現れる。菅野は、港区の公立中学校における海外修学旅行の説明会で起きたという、ある都市伝説的なエピソードを引き合いに出す。
「港区の公立中学の修学旅行の説明会でさ、クソガキが手ぇ挙げて『先生、飛行機はエコノミーですか? ビジネスじゃないんですか?』って聞いたらしいんよ。これ聞いて『さすが港区、金持ちやな』って思うでしょ? 違うねん。俺から言わせれば、豊島区のほんまの金持ちの子供は、そんなアホな発言したら他所から怒られるって小さい時に躾けられてるから、そんなこと言う余地がない。港区のエコノミー発言は、単なる成金の貧しさの証明でしかないんですよ」[▶ 1:25:04]

お好み焼きの真理:ヤクザと芸者が焼く「東京発祥」の粋
そして、大塚・巣鴨界隈の奥深さを語る上で外せないのが「大塚三業通り(さんぎょうどおり)」の存在である。三業とは、料理屋・待合・芸者屋という接客・サービス業(第三次産業)を指す。この歴史的文脈が、日本人のソウルフードである「お好み焼き」の真理を紐解く鍵となるのだ。
大塚三業通りと「レモン」が証明する割烹的文脈
関西人である菅野は、あえて「お好み焼きは大阪発祥ではなく、浅草などの東京発祥である」という説を支持する。その根拠が、大塚三業通りに存在するお好み焼き屋「レモン」の存在である。
「俺はずっと言うてるけど、お好み焼き屋の正しい形態は、ヤクザの元女とか、やめた芸者さんとか、芸人さんが、本業であかんようになって仕方なくやる店が一番うまいねん。『お好み焼き屋になりたい』と思ってやる店はウマないのよ。大塚の『レモン』でおばちゃんが焼いてたお好み焼きを食うと、これが原形やって分かる。粋筋(いきすじ)の人間が焼くからこその色気がある。ビール1杯だけ注いでもろて、『お姉さんも一杯どうですか』『あら、いただけるの』って。あれはもう割烹の世界なんですよ」[▶ 1:28:41]
関西の原風景(ラムネと豚玉)と東京の粋筋の対比
関西人にとってのお好み焼きは、タオルを頭に巻いたおばちゃんが豚玉を焼き、近所のオッサンが昼からビールを飲みながら甲子園中継を見ている、あの「騒がしい原風景」である。しかし、ルーツである東京のお好み焼きには、花柳界の挫折と粋な色気が染み付いている。近年、アパレル(セレクトショップ)を辞めた夫婦がスーパーの材料だけで始めるお好み焼き屋が美味しいのも、彼らが「服屋としてあかんようになった粋筋の人間」だからである。
「お好み焼きって原価かからへんからね。特別な仕入れルートもいらん。スーパーの材料と鉄板だけで成立する錬金術や。そやからこそ、美味しいか美味しくないかの差が激しい。粋筋の人間が焼かなければ、美味しくない宿命にある食べ物なんですよ。俺がここ(配信部屋)に鉄板置いて油ピューって引いてやったら、絶対儲かると思うで(笑)」[▶ 1:36:37]

圧倒的なルサンチマンから出発した教養論は、港区の虚栄を剥ぎ取り、大塚三業通りの歴史を炙り出し、最終的にお好み焼きという鉄板の上の真理へと着地した。この一見すると無軌道な連想ゲームの中にこそ、人間の本質と社会の階層を見抜く菅野完の恐るべき眼力が隠されているのである。


「ここまで読んで、『なるほど、港区の金持ちなんて虚像で、ルサンチマンこそが文化や社会の裏側を動かしてるんやな』で満足してページを閉じるなら、そら別に構いません。一つの事実ではありますからね。
ただ、そういう人間のドロドロした情念すら持たない、もっと底なしの『虚無』が国家権力のど真ん中に座り続けたら、次は何が起きるか。政治の世界から国家観も政策も消え失せて、ただただ『他者の心を逆撫でするための嫌がらせ』が、国家の根幹を蝕んでいくんです。
腹心と呼べる味方が誰一人おらんようになって、一般家庭がナフサを買いだめするなんて妄想を語る自称・軍師を頼りにし、長年連れ添った連立の相棒すら『相手が一番嫌がるから』というだけの理由でポイ捨てする。そんな空洞化した権力者のペテンが、誰にも殴られることなくまかり通る。しかも、それに対抗すべき野党やメディアも、法案が通った後からピーピー騒ぐだけの『リアクション芸人』に成り下がってるんやから世話ないですわ。
この『権力中枢のモラハラ体質』と『リベラルの知性の劣化』の具体的な症状については、続く第3回でみっちり解剖してます。
東京の階級社会や文化の裏側を知っただけで終わらせず、今の日本の政治がいかに恐ろしい『空っぽの人間たち』で回っているか、もう一段深く知りたいという奇特な方は、そのまま第3回も覗いてみてもらうと、より絶望の解像度が上がるんちゃうかなと思いますわ。」





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