導入
YouTube動画2025/11/22切り抜き職人さんたちへのお願い
菅野完氏が発表した、コンテンツエコシステムにおける戦略的ピボットを解説するものです。これは単なるルール変更の告知ではありません。従来のロイヤリティモデルを完全に撤廃し、制作者の完全な自律性と収益最大化を核とした、高成長型の分散パートナーシップモデルへの移行を提案するものです。菅野氏は、制作者の成功を全面的に支援する新たな協力関係をここに提示します。
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1. 新方針:ロイヤリティは一切不要です
新たなパートナーシップモデルの根幹として、菅野氏は切り抜き動画から生まれる収益について、制作者から一切の金銭を受け取らないという方針を打ち出しました。
1.1. ロイヤリティ(バックマージン)の完全撤廃
菅野氏は、切り抜き動画の収益からロイヤリティを一切受け取らないことを明確に宣言しました。その理由は、彼の言論活動における倫理観と、健全なエコシステムへの信念に根差しています。
金銭を受け取ることは、自身の発言内容が収益性に影響され、「言論が歪む」リスクを生みます。さらに、制作者との間に金銭的な関係性が生まれること自体が、精神的な腐敗を招き不健全であると彼は考えています。
1.2. これまでの「ショート動画納品」制度の廃止
従来、ロイヤリティの代替としてお願いしていた「ショート動画の納品」制度も完全に廃止されます。この決定には、2つの深刻な問題が背景にありました。
- 倫理的な問題: 制作者の創意工夫が凝らされた完成度の高い作品を受け取るたび、それを自身の公式チャンネルで公開することに強い「良心の呵責」を感じていました。彼は「このショート動画をYouTubeにあげてる俺は一体誰だろう」という問いに至り、制作者の作品を自身のものとして扱う行為の倫理的な曖昧さを問題視しました。
- ブランディングの問題: 多数の制作者から提供される動画は、それぞれクオリティが高いからこそ、テイストが異なります。それらを一つのチャンネルで無秩序に公開することは、菅野氏自身のチャンネルブランディングに深刻な混乱を生じさせていました。
「僕は皆さんからお金をもらうつもりは 一切ないです もらっちゃうと俺の言論が歪むし」
この新しい方針は、制作者がより自由に、そして純粋に自身の利益を追求できる環境を整えるための、戦略的な基盤です。
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2. 新たなお願い:TikTokへの展開
金銭的な見返りを求めない代わりに、菅野氏は制作者に対して新たな「お願い」を提示しました。これは、活動の舞台を戦略的に拡大し、収益機会を最大化するための具体的な提案です。
2.1. YouTubeとTikTokの並行運用
菅野氏が制作者に最も伝えたい新しいお願いは、**「作成したショート動画をYouTubeとTikTokの両方で公開すること」**です。これはYouTubeからの卒業を促すものではなく、活動のポートフォリオを多様化させ、収益性を飛躍的に高めるための戦略的展開です。
2.2. なぜTikTokが推奨されるのか?
菅野氏がTikTokを強く推奨する理由は、制作者にとって明確な戦略的メリットがあるからです。以下に「TikTok成長戦略の3つの柱」を解説します。
- 高い収益性: YouTubeと比較して、TikTokの広告単価は1.4倍から1.6倍高い水準にあります。同じ再生回数でも、より多くの収益が期待できる、極めて効率的なプラットフォームです。
- 拡大する未開拓市場: 現在のTikTokは、約8年前にYouTubeが高齢者層に発見された状況と酷似しています。都市部の高齢者層への浸透が始まった今、今後1年半から2年で獲得が見込まれる次の巨大市場、すなわち**「地方の高齢者」**という巨大なボリュームゾーンが控えています。今参入することで、圧倒的な先行者利益を確保できる、時間的制約のある好機です。
- 市場非効率性による競争優位(ブルーオーシャン): 現在のTikTokは特定の政治思想(いわゆる「ネトウヨ」)に偏ったコンテンツが多く、市場に非効率性が生じています。そのため、菅野氏のコンテンツは希少性が極めて高く、競合がほとんど存在しない**「ブルーオーシャン」市場**と言えます。これは、制作者にとって大きな競争上のアドバンテージとなります。
このTikTokへの展開は、単なるお願いではなく、制作者の収益を最大化するための具体的な戦略的アドバイスです。
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3. 「公認」チャンネルになるための唯一の条件
菅野氏は、制作者の成功を可視化し、モチベーションを高めるための「公認」制度を設けます。その条件は、意図的に極めてシンプルに設計されています。
3.1. 公認の条件
「公認」のステータスを得るための条件は、ただ一つです。
- 条件: TikTokで収益化を達成すること(1円でも収益が発生すれば条件クリアです)。
- 人数: 公認チャンネルの数に上限はありません。条件を満たしたすべての制作者が公認されます。
3.2. 公認を得るための手順
制作者が公認を得るための具体的なステップは以下の通りです。
- 作成したショート動画をTikTokに投稿し、活動を続けて収益化の条件を達成します。
- 収益化が達成されたことを示す証拠(スクリーンショットなど)を、菅野氏本人にLINEで送ります。
- 菅野氏が確認・承認した後、正式に「公認」を名乗ることが許可されます。
この公認制度は、制作者の成功を祝福し、エコシステム全体の成長を加速させるための仕組みです。
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4. 絶対に守るべき一つのルール:発言の歪曲は禁止
このセクションは、このエコシステムに参加する上で最も重要な絶対的ルールです。菅野氏は収益活動の自由を最大限に認める一方、自身の言論の完全性を脅かす行為に対しては、一切の妥協を許しません。
4.1. 禁止事項
以下の行為は、固く禁止されています。
- 発言の順序を意図的に入れ替える編集
- 話していないことを、あたかも話したかのように見せるテロップや編集
- その他、発言の本来の意図や文脈を歪めるすべての編集行為
4.2. 違反した場合の措置
このルールに違反した場合、単なる著作権侵害の通報といった「そんな甘いことしません」と菅野氏は断言しています。これは、彼の言論の生命線を守るための最終防衛ラインです。
「俺 の 発言 を 前後 入れ替え たり と か 俺 が 言う て ない よう な こと を 言う た よう な 編集 し た やつ は 司法 的 に 徹底 的 に 追い込み ます」 「俺のYouTubeの収益を全部弁護士にかけてもええぐらい徹底的に追い込みます」 「きっちり 賠償 金 とり ます」
このルールは、菅野氏の言論の完全性を守るための生命線であり、このエコシステムに参加する上での絶対的な前提条件です。
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5. 結論:純粋な利益追求こそが最大の貢献
最後に、この新しい方針の根底にある菅野氏の哲学を解説します。彼が制作者に「金儲け」を推奨するのは、日本の経済構造への批評と、健全な資本主義への深い洞察に基づいています。
5.1. なぜ「金儲け」を推奨するのか
菅野氏が制作者に「エゴイスティックなまでの利益追求」を促す理由は、以下の信念に基づいています。
- 精神的な健全性: 純粋な金儲けは、思想、宗教、ボランティア精神といった不純物が介在しない、人間にとって最も混じり気のない健全な行為であると彼は考えています。
- エコシステム全体の成長と資本主義への回帰: 平成時代の日本経済が停滞した一因は、リスクを取らずに他者の価値から搾取するロイヤリティやバックマージンといったビジネスモデルが蔓延したことにあると分析しています。彼の「ロイヤリティゼロ」方針は、この失敗したモデルの完全な否定です。制作者が付加価値(余剰価値)を100%保持する健全な資本主義の原則に立ち返ることを目指しています。 各制作者が自身の利益を最大化すれば、結果として「菅野保エコシステム」全体のパイ(
π)が大きくなります。パイ自体が成長すれば、各々の取り分のパーセンテージは同じでも、手にする利益の実数は増大するのです。
5.2. 制作者への最終的なメッセージ
菅野氏からの最終的なメッセージは、この新しいパートナーシップモデルの本質を明確に示しています。
「私のことは一切気にせず、自分の収益のことだけを考えてください。皆さんがエゴイスティックに利益を追求すること、それ自体が、結果的に私への最大のペイバック(恩返し)になるのです」
これは、制作者の自律性がプラットフォーム全体の成長を直接的に牽引するという、堅牢で反脆弱なコンテンツエコシステムの構築に向けた、彼の戦略的ビジョンです。
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