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【第1回】陰気な大阪の笑いと、1500年ループする二月堂:ホモサピエンスの例外「明石家さんま」を基準にするな

「深夜の書斎で、山積みの新聞とノートパソコンの横に、奈良の『だんご庄』のきなこ団子が置かれている。背景の窓からは、微かに東大寺二月堂のシルエットと、サイケデリックな色調のTikTokのUIが重なり合うように透けて見えている。全体的にスモーキーでシニカルな、知的な狂乱を感じさせる油絵調のビジュアル。」


5/13(水)朝刊チェック|よくやった!今回ばかりは自民党と稲田朋美を褒めよう!

【結論】

利益至上主義のJR東海に象徴される薄っぺらい現代の狂騒をよそに、本当に価値があるのは「流行に囚われない音楽」「陰気でボソボソ喋る大阪の笑い」、そして「1500年同じ儀式をループする二月堂」のような狂気的な普遍性である。さんまや新幹線を「標準」と錯覚してはいけない。

【ポイント3選】

  • 音楽の真理: 「流行」の文脈を持たない若者は、TikTok経由で「曲の純粋な良さ」だけで椎名林檎に反応する。
  • 笑いの本質: 真の大阪の笑いは陰気でボソボソ喋る。さんまは「ホモサピエンスのバグ(例外)」だ。
  • 空間と時間の極致: 男子トイレに行列を作るJR東海のグロテスクと、極楽浄土を1500年ループし続ける二月堂の尊さ。
【情報解体】を主題とし、笑いの基準、音楽受容、公共空間、政治闘争という四つの視点から錯覚の社会構造を分析する概念図。

締め切りをぶっ飛ばし、飛行機に飛び乗って神戸のホテルに逃げ込んだ。朝の6時50分にようやく原稿を送信する。これは産みの苦しみではない。「埋めない苦しみ」だ。文字が埋まらない。脳みそが溶けている。新聞なんか読めているわけがない。ヘロヘロのドロドロである。

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「産めない苦しみ」と深夜の狂乱――ピエール瀧とTikTokの奇妙な交差点

仏壇に手を合わせるマリリン・マンソンを見たいか

ピエール瀧が薬物で逮捕された。世間が騒然とする中、相方の石野卓球がTwitterで放った「コカインだよ」という引用リツイート。天才の所業である。深夜に一人、腹を抱えて笑った。

そもそも、あのルックスと音楽性で、石野卓球が一切の薬物をやっておらず、休日は先祖の墓参りに行くような常識人だったらどうだ。ファンは絶望的な幻滅を味わうはずだ。

「仏壇に手を合わせるマリリン・マンソンなんか見とうないやろ!やすきよで言うたら、きよし師匠がタクシー運転手殴ったようなもんやで!『え、そっち?』ってなるやろがい!」

若者は「曲かどうか」だけで反応している

今の中高生の間で、椎名林檎の「丸の内サディスティック」や、小沢健二の「今夜はブギー・バック」がアンセム化している。理由は単純。TikTokやYouTubeショートは最新曲の著作権に厳しいからだ。結果、権利関係のゆるい30年前の古い名曲がBGMとして乱発される。

「今夜はブギー・バックから30年」。この絶望的な時間経過に、おっさん連中は居酒屋で「光陰矢の如し」と震える。だが、若者たちの受容プロセスは全く違う。

「あいつらの頭の中には『昔流行ったかどうか』なんて文脈はハナから存在せえへん。ただ純粋に『曲としてカッコええかどうか』だけで反応しとるんや。せやから時代に関係なく、演奏がええ曲が残るんや」

陰気な大阪の笑いと、ホモサピエンスのバグ「明石家さんま」

本当に面白いやつは、真顔でボソボソ喋る

世間は大阪の笑いを根本から誤解している。やかましく喋り倒し、大声でツッコミを入れるのが大阪のお笑いではない。中島らも、あるいは全盛期の松本人志を見れば一目瞭然だ。

「大阪のほんまにおもろいやつは、陰気で真顔でボソボソ喋るんや。声なんか張らへん。ボソボソした暗い声で致命的な毒を吐くからおもろいんや」

明石家さんまを「標準」と錯覚する悲劇

絶え間なく喋り続け、底抜けの明るさで爆笑をさらう明石家さんま。彼を「大阪の笑いの標準」と錯覚するのは悲劇である。彼は和歌山生まれの奈良育ちだが、出自の問題ではない。生物学的な突然変異である。

「あの人はホモサピエンスとしての細胞の1個1個から違う外れ値やねん!あれをデフォルメして手本にしようとするから大怪我すんねん。絶対普通やと思いなや!」

話は変わるが、私は新幹線が嫌いだ。正確に言えばJR東海が死ぬほど嫌いである。神戸に行くのにも、わざわざ飛行機に乗って伊丹や神戸空港に降り立ち、海や山を見て安堵するほどだ。

利益至上主義のグロテスク(JR東海)と、狂気のルーティン(奈良)

新大阪駅の男子トイレに行列を作る「売上向上装置」

あの企業は利益至上主義の権化である。新大阪駅の惨状を見ればいい。空きスペースさえあればすべて売店に改造する。その結果、男子トイレの絶対数が圧倒的に不足している。

「売上を上げる装置をデカくすれば売上が上がると思とんねん!アホやから男子トイレに行列作らせて、おっさんがうどん屋の横で股間押さえてモゾモゾしとるんや!異常な光景やぞ!」

近鉄特急の勝利と、リニアに沸く名古屋を見下す奈良県民

ひるがえって、我が故郷・奈良を走る近鉄特急の圧倒的な快適さはどうだ。標準軌の広い車体。最高のサービス。そして、リニアモーターカーが名古屋まで開通した暁には、恐るべき地殻変動が起きる。近鉄特急で名古屋と直結する「大和八木(ヤギ)」が、突如として「東京に一番近い奈良」へと変貌するのだ。名古屋の連中が駅前で浮かれている横で、我々はほくそ笑む。

「『みゃー言うてここ掘るだみゃー』言うてアホみたいに地下掘ってわーいしとる間に、ヤギから東京まで1時間20分で着いてまうんや!賞味期限半日の『だんご庄』のきなこ団子が、ついに東京連中にバレてまうやないか!」

1500年ループする極楽浄土――二月堂・修二会のタイムスリップ

しかし、奈良の真髄は観光地化された場所にはない。冬の底、日の出の20分前の奈良公園。あるいは、東大寺二月堂で1500年続く「修二会(お水取り)」の異様な光景にこそ宿る。

僧侶の夢の中で見た極楽浄土の1日は、人間の時間で1億何千年に相当する。その途方もないスケールの美しさを現世で再現するため、彼らは1500年間、一度も途切れることなく毎年同じ日に同じ儀式をやり続けている。残りの364日も、その1日のための狂気的なルーティンである。

「夕暮れ時に二月堂の裏歩いてみい。完全にタイムスリップしてもうたかと思うぞ。Tシャツ着たおっさんが歩いてきて、ああ令和でよかったと胸なでおろすレベルや。せやけどな、頼むからお前ら、ぎょうさんの人数で来んといてくれ」

【検証用ソース】事象の裏付け

たもっちゃん
たもっちゃん

あのね、ここまで読んでくれた人、ほんまに物好きやと思うんですよ。ずっと僕が原稿書けへんって愚痴ったり、石野卓球のツイートで大笑いしたとか、新幹線で男子トイレが行列やとか、奈良のきなこ団子が美味いとか、延々関係ない話に付き合わされたわけやからね。

でもね、これってただの雑談やないんですわ。なんで僕がこんなヘロヘロでドロドロの状態で、朝の6時50分まで文字が埋まらへんって苦しんでたか。その後に目にした神戸新聞の一面で、いきなり目の色変わるんですよ。

次からはね、いよいよ本丸の話です。検察っていうヤクザより怖い権力と喧嘩したんが、よりによって誰やったか。なんでリベラルやのうて、ゴリゴリの極右の連中が人権擁護の成果をもぎ取ってしもうたのか。

あの深夜の狂乱みたいな雑談から、この重たい政治と権力の構造の話へどうひっくり返るか。急に話のギアがトップに入るんでね、もしよかったら、このままちょっと続きも覗いてみてほしいんやけどね。あの前振りがあったからこそ、この次の話の『理路整然とした怒り』が、すっと胃の腑に落ちると思うんですよ。

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