2026/1/27(火)朝刊チェック:高市早苗さんのことを「政策通」と言った人にちゃんと責任をとっていただきたい件
高市早苗さんのことを「政策通」という虚構を暴く(全3回)第1回:政治・メディア論
高市早苗さんのことを「政策通」という虚構を暴く(全3回)第2回:戦術・指南編
私が菅野完でございます。1/27(火)朝刊チェックの時間がやってまいりました。頑張っていかなあかんなぁ~言うてるところなんですけど
記事の要約と図解
【結論】 選挙の熱狂の裏側には、2日徹夜でポスターや映像を作り上げる「職人」たちがいる。しかし、彼らのプロ意識とは対照的に、スポットライトを浴びる候補者やそれを報じるメディアの質は地に落ちている。中部電力・浜岡原発の強制捜査における「写真隠し」という報道規制、そして中国軍粛清を「台湾有事」と短絡的に結びつける分析力の欠如。本稿では、選挙の現場とメディア報道の双方に潜む「欺瞞」を暴き出し、真に評価されるべきプロフェッショナリズムとは何かを問う。
【ポイント3選】
- 「第一声」を知らない候補者たち:裏方が2徹で準備する中、選挙用語の「第一声」を「産声」と勘違いするような素人候補者が跋扈(ばっこ)する絶望的な現場の実態。
- 原発報道の「ビジュアル隠し」:特捜部の家宅捜索では必ず「段ボール」が映るのに、浜岡原発の虚偽報告による強制捜査では現場写真が一切掲載されないメディアの忖度構造。
- 中国報道の読み方(クレムリノロジー):習近平による軍粛清を「戦争準備」と煽るメディアは浅薄だ。スキャンダル流出は、かつてのソ連同様、内部権力闘争と引き締め(=戦争どころではない)を意味する。

■ 【現場・メディア批評】産声を聞き逃すメディア、沈黙を撮らないカメラ
――「素人」の選対と「玄人」の報道、その絶望的な落差について
選挙が始まった。
街には選挙カーが走り出し、候補者が名前を連呼している。
だが、私が今日語りたいのは、マイクを握る政治家たちのことではない。
その背後で、泥のように眠り、あるいはカフェインで無理やり脳を叩き起こして働いている「名もなき職人たち」のことだ。
そして同時に、その職人たちの汗をあざ笑うかのように、都合の悪い真実を隠蔽し、安易な物語を垂れ流す日本のメディアの腐敗について語らねばならない。
――「素人」の選対と「玄人」の報道、その絶望的な落差について
皆さんが目にする選挙ポスター、街頭演説の機材セッティング、流れるプロモーション映像。
これらは、魔法で湧いて出たものではない。
公示日の今日、その裏側には「2徹(2日間徹夜)」して作業を完遂させた何百、何千というスタッフがいる。
彼らは表には出てこない。
「俺がやったんだ」と自己主張することもなく、ただ俯いて、完璧なオペレーションを回すことだけに命を削る。
絵や映像を作る苦労を知らない人間は「ちょこちょこっとやれば出来るだろ」と言うかもしれないが、それはクリエイティブへの冒涜だ。彼らは職人であり、プロフェッショナルだ。
先日、ある無所属候補の選挙手伝いをしたときのことだ。 集まったのは、政治の「せ」の字も知らないような素人たちばかり。有給休暇を消化して駆けつけた30代、40代の一般企業のサラリーマンだ。 だが、彼らが優秀なのだ。そこら辺の立憲民主党の党員や、プロ気取りの運動員なんかよりも、よほど仕事の流れが綺麗で、無駄がない。「さすが日本の社畜」と唸らされる手際の良さだった。
しかし、悲しいかな、彼らはあまりに政治を知らない。あまりに「おぼこい」のだ。 「公示」と「告示」の違いも知らなければ、腕章をつけずにビラを配れば公職選挙法でパクられるという危機感もない。 極めつきは、選挙初日のことだ。私がスケジュールの確認のために、「おい、明日の『第一声』はどこでやるんだ?」とLINEを送った時のことである。
担当者から、極めて真面目なトーンで返信が来た。 「すみません、候補者が生まれた病院までは把握していません」
私はスマホを握りしめたまま、膝から崩れ落ちそうになった。 お前、それを言うなら「産声(うぶごえ)」だろ。 誰が候補者のオギャーと泣いた産婦人科の場所を聞くか。私が聞いているのは、選挙戦のスタートを切る最初の演説場所だ。
政治用語を知らないがゆえの、あまりに純粋で、牧歌的な勘違い。 私は彼らの無知を笑いながらも、その懸命さに胸を打たれていた。彼らは無知だが、仕事に対しては誠実だ。少なくとも、嘘はない。
浜岡原発・強制捜査の現場写真はなぜ「消えた」のか
職人たちが完璧な仕事をしようとしている一方で、日本の大手メディアは「仕事(報道)」を放棄している。
今日、選挙の喧騒にかき消されているが、極めて重大なニュースがあった。
中部電力の浜岡原発で、虚偽の報告書が提出されていた問題を受け、原子力規制委員会が「立ち入り検査」に入った件だ。
これは実質的な「強制捜査」である。
通常、特捜部が企業の脱税や汚職で強制捜査に入る時、メディアは何を報じるか?
必ず、係官が列をなして建物に入り、押収した資料が入った「段ボール箱」を運び出す映像や写真を一面に掲載する。
それが「事件の絵」だからだ。
しかし、今日の読売新聞や日経新聞を見てほしい。
記事こそ載っているが、現場の写真は一枚も掲載されていない。
「原子力部門への聞き取り」「不正関与部署の特定」という活字が踊るだけで、そこにあるはずの生々しい強制捜査のビジュアルが、綺麗に排除されている。
これが「原発タブー」だ。
原発に関する不祥事や強制捜査は、視覚的なインパクトを与えないように、意図的に「絵」を作らせない、あるいは撮っても載せないという暗黙のルールが存在する。
脱税した社長の顔は晒すが、嘘をついて原発を動かそうとした電力会社の現場は隠す。
この国のメディアは、権力側の不都合を「見えないこと」にする共犯者なのだ。
中国軍粛清報道に見る、メディアの「クレムリノロジー」欠如
メディアの劣化は、国内報道だけではない。国際情勢の分析においても、その浅薄さは目に余る。
中国の習近平国家主席が、人民解放軍の最高幹部たちを一掃したというニュースが流れている。
これに対し、多くのメディアや軍事評論家気取りはこう煽る。
「これは台湾侵攻の準備だ」
「軍を引き締めて、戦争できる体制を作っているのだ」と。
断言するが、それは素人の見立てだ。
80年代、ソ連の動向を分析した「クレムリノロジー(ソ連学)」の基本を知っていれば、真実は逆だとわかるはずだ。
全体主義国家において、軍の高官が汚職やスパイ容疑といった「スキャンダル」で粛清される時、それは何を意味するか。
それは、組織内部で激しい権力闘争が起きており、トップがコントロールに苦しんでいるという証拠だ。
本当に戦争をする直前の国は、軍の恥部であるスキャンダルを外には出さない。結束を演出するはずだ。
スキャンダルが漏れ聞こえてくるということは、習近平は今、戦争どころではなく、内部の引き締めに必死になっているということだ。
スキャンダルが出れば「戦争準備だ」と騒ぐ。
これは、情報の裏を読み解く知性が欠落している証拠だ。
高市早苗氏が台湾有事の際に「個別的自衛権」を行使すると発言し、台湾を日本領土扱いするような無知を晒したのと同様に、メディアの分析力もまた、危険水準にまで低下している。
結論:我々は「職人」の矜持を持つべきだ
選挙の現場で汗を流す名もなき職人たち。
彼らだけが、この狂った状況の中で唯一、まともな仕事をしている。
メディアが写真を隠し、評論家が適当な分析を垂れ流し、候補者が産声を聞こうとしているこの国で、我々有権者はどう振る舞うべきか。
せめて、情報の裏側にある意図を読み解く「知の職人」でありたいものだ。
表面的な「絵」や「言葉」に騙されず、俯いて仕事をする者への敬意を忘れてはならない。

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