自民党、下駄を脱ぐ。公明離反、保守王国陥落。菅野完が読み解く、政権崩壊の序曲。 | 菅野完 朝刊チェック 文字起こし
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自民党、下駄を脱ぐ。公明離反、保守王国陥落。菅野完が読み解く、政権崩壊の序曲。

2026/1/13(火)朝刊チェック:また勝ってしまいました。

「私が菅野完でございます。1月13日 朝刊チェックの時間がやってまいりました。頑張っていかなあかんなぁ~言うてるところなんですけど」

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1. 前橋市長選挙の分析と自民党の現状

いやはや、前橋でとんでもないことが起きましたな。自民党が負けた。「保守王国」のど真ん中で起きたこの一件は、今の自民党がどれほど深刻な状況にあるのか、そして有権者が彼らにどんな感情を抱いているのかを測る、これ以上ないバロメーターでしょう。盤石だと思われていた牙城に、いかに深い亀裂が入っているか。それが白日の下に晒されたわけです。

1.1 選挙結果:保守王国・群馬での自民系敗北と非自民市長の誕生

前橋市長選挙の結果は、実に衝撃的でした。自民党しか勝てないはずの群馬県で、非自民系の現職女性市長が再選された。しかも、ただの勝利ではありません。彼女はセックススキャンダルを抱え、そのせいで前回は支援してくれた共産党にまでソッポを向かれていたのです。

こんな逆風の中で、なぜ勝てたのか。この事実は、我々にたった一つの、しかし極めて重要な真実を突きつけます。それは**「自民党は一体どれだけ有権者に嫌われているのか」ということです。はっきり言えば、おめこで失敗した非自民の女性候補が、自民党王国で立憲民主党に支援されて**勝ったんですよ。この異常なパラドックスこそ、有権者の自民党に対する強烈な拒絶反応の証左に他なりません。

1.2 勝因の分析:女性候補への支持とスキャンダルの影響

では、なぜ彼女は勝てたのか。私が見たところ、勝因は二つです。

第一に、女性有権者からの圧倒的な支持。街頭演説が終わった後、候補者と握手するためにできた長蛇の列を見ましたが、並んでいる人の7割以上が女性でした。これは、スキャンダルを乗り越えて戦う同性への強い共感があったことの証明です。

第二に、自民党、特に清和会的な政治に対する地域レベルでの猛烈な反発です。現職の山本一太知事が地元でどれだけ嫌われているか。高市早苗の人気がいくらあろうが、山本一太がそれ以上に嫌われていれば、そんなものは簡単に吹き飛ぶのです。「おめこで失敗した女性」候補が、立憲民主党に担がれ、共産党の支援もない状況で勝った。これは、山本知事や自民党への不信感が、候補者個人のスキャンダルなど軽く凌駕したということです。

1.3 政治的背景:歴代4人の首相を輩出した群馬の特殊性

この選挙結果が持つ本当の意味を理解するには、群馬県が日本の政治史においていかに特別な場所であるかを知らねばなりません。この県は、戦後だけで4人もの内閣総理大臣を輩出しています。

  • 中曽根康弘
  • 福田赳夫
  • 福田康夫
  • 小渕恵三

中曽根家と福田家という二大政治一家が根を張り、文字通り「保守王国」として自民党の金城湯池を築いてきた。そんな自民党にとって最も象徴的な場所で喫した敗北は、単なる一地方選の結果ではなく、構造的な地殻変動の始まりだと私は見ています。

1.4 高市早苗氏や山本一太氏への影響

この結果は、高市早苗のような国政レベルの政治家にも重要な教訓を与えるはずです。彼女が自身の支持層からどれだけ人気があろうと、今回の前橋のように、山本一太のような地元の有力者が徹底的に嫌われていれば、国政の人気など何の意味もなさない。

地方の有権者の肌感覚が、いかに選挙を左右するか。この現実は、高市氏の今後の判断にも影響を与えるでしょう。前橋での一敗は、私に現代の選挙戦における基本中の基本を再確認させてくれました。

2. 選挙戦略における「昭和の選挙」と「ネット」の力学

前橋の選挙を見ていて、私は改めて痛感しました。選挙の勝敗を決めるのは、一体何なのか。世間ではネットの力がもてはやされていますが、今回の事例は、そうした通説が幻想に過ぎないことを教えてくれます。結局のところ、選挙は古くから言われる基本、つまり「昭和の選挙」が全てなのです。

2.1 ネットの影響力の検証:選挙結果におけるネットの限定的な役割

結論から言います。選挙結果に対するインターネットの影響力など、ほとんど無いに等しい。その価値は「鼻くそみたい」なものです。有権者の投票行動を本当に左右するのは、今も昔も新聞やテレビといったオールドメディアが作り出す空気です。

もちろん、ネットの影響力が完全にゼロだとは言いません。しかし、その役割は、天秤がどちらに傾くかという最後の最後に、「わらの二本分ぐらい」の重みを加える程度。選挙の大勢を決する力など、ネットには全くありません。

2.2 「昭和の選挙」の重要性:ロジスティックス、ビラ配り、服装の基本

選挙の勝敗を本当に決めるのは、「昭和の選挙」と呼ばれる、地道で基本的な活動のクオリティです。これは精神論ではなく、極めて実践的な戦略論。具体的には、以下の要素が完璧に機能しているかどうかが全てです。

  • 盤石なロジスティックス: 候補者を支える選挙事務所が、兵站(ロジスティックス)の拠点として滞りなく回っているか。
  • プロフェッショナルな見せ方: 街頭演説でのマイクの音質から、候補者や運動員の服装に至るまで、有権者の目に触れる全てが計算されているか。
  • 徹底した地上戦: ビラの折り方一つ、配り方一つまで、基本に忠実で丁寧な活動が徹底されているか。

これらの基本ができていなければ勝てません。前橋で勝利した現職陣営は、まさにこの「基本のキ」が徹底されていました。それだけのことです。

2.3 失敗事例の検討:兵庫県知事選・名古屋市長選における陣営の失策

この「昭和の選挙」の重要性は、失敗事例を見ればより一層明らかになります。

兵庫県知事選で反斎藤(現職)陣営がなぜ負けたか。理由は単純です。稲村候補を担いだ連中が、**「ビラ1つり折りきられへんようなきちがいアホリベラル」**だったからです。候補者の資質云々の前に、それを支える組織が選挙のイロハを全く理解していなかった。

名古屋市長選で大塚候補が負けたのも、ネットの力のせいだと思いますか?彼の陣営は「タイムトラベラー対談」と称し、徳川家康のCGと対談する奇妙な動画をネットで流していました。それはネットの力で負けたのか?違います。アホやから負けた、ただそれだけの話です。これらの事例が証明しているのは、選挙の勝敗はネットの話題性ではなく、足元の地道な組織運営によって決まるという不変の真理です。

3. 自民・公明・立憲の連携と「下駄」の比喩

地方の戦術論から国政レベルに目を向けると、さらに大きな構造変化が起きています。先日報じられた公明党と立憲民主党による「高いレベルでの連携」。これは日本の政党政治における地殻変動の始まりです。特に、長年公明党に依存してきた自民党にとって、自らの足元が崩れ落ちるほどの深刻な事態と言えるでしょう。

3.1 連携の構図:公明党と立憲民主党の接近

報道によれば、立憲と公明は次期衆院選に向けて「高いレベルで連携」するとのこと。もちろん、これで立憲がすぐに強くなるとは私も微塵も思いません。しかし、少なくとも、これまで自民党が当たり前のように享受してきた選挙協力の枠組みが崩れ、全く新しい環境で戦うことを強いられるのは確実です。

3.2 「下駄」としての公明党:自民党の集票力の変化

この状況を理解するために、有名な「下駄」の比喩を正しく捉え直す必要があります。

かつて自民党の一部は、公明党を揶揄して「下駄の雪」と呼びました。しかし、この認識は根本的に間違っています。公明党は「下駄の雪」などではなく、自民党が履いていた「下駄」そのものだったのです。

その下駄を脱いだ今、自民党の「背丈」は確実に低くなりました。たとえるなら、身長2メートルの朝日健太郎が下駄を脱いで、180センチになったようなものです。これまで届いていた高い場所の棚に、もう手が届かなくなった。

そして重要なのは、その下駄を我々が履いたところで、同じ効果は得られないということです。私や立憲の安住さんみたいな背の低い人間が同じ下駄を履いたところで、朝日健太郎が届いた棚には到底手が届かない。自民党は背が高いからこそ、公明党という下駄の効果を最大限に享受できていたのです。

3.3 公明党の現状:支持層の高齢化と得票数の減少

もちろん、公明党も盤石ではありません。支持母体の創価学会は、池田大作の時代に入会した世代の高齢化で、総得票数は減り続けています。これは避けられない事実です。

しかし、逆説的な可能性も考えられます。これまで自民党という「朝日健太郎」の重みで地面にめり込んでいた分が、その重しが取れることで、逆に浮上するのではないか。自民党と手を切り、単独で戦うようになれば、かえって小選挙区で議席を増やすかもしれない。

自民党にとって、長年のパートナーの離反は、自らの足元がいかに脆いかを思い知らされることになるでしょう。そして、今回の前橋市長選挙での敗北は、ひょっとすると、自民党が「下駄を脱いだ」結果が初めて現実の数字として現れた、その予兆だったのかもしれません。

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