特別国会と石破茂元首相の役割が、現在の政治的局面における手続きと個人的な政治倫理という二つの側面でいかに重要であるかを論じています。

自由民主党

特別国会と首相指名の手続き論

特別国会に関する議論は、主に新内閣発足の手続き論に焦点を当てています。

  1. 特別国会の目的とトリガー: 特別国会は、**首相指名(首班指名)**を行うためだけのために開かれます。この国会を開くための法的・制度的な引き金(トリガー)となるのは、内閣総辞職です。
  2. 石破氏の持つ権限: 制度上、石破内閣が自主的に総辞職しない限り、特別国会は開かれず、特別国会が開かれなければ、政局がどうであれ、誰も新しい内閣総理大臣(例えば高市早苗氏)を選ぶことができません。
  3. 石破氏の動向の予測: 菅野氏は、石破氏が「やめはると思う」と予測しつつも、原理的には石破氏が総理大臣のまま留まるという選択肢(チョイス)は残っていると指摘しています。しかし、石破氏は「礼法通りにやる」人物であるため、実際には辞職を拒否することはないだろうと考えています。

この手続き論の議論は、「日曜雑感」の文脈において、多くのメディアがゴシップや人物間の駆け引き(誰と誰がラブホテルに行ったかという話と一緒)に終始する中で、自らのチャンネルだけが扱うべき重要なファクトとして提示されています。

石破茂氏の個人的な政治倫理

特別国会の議論と不可分なのが、石破茂氏の政治家としての**個性と負い目(罪の意識)**に関する詳細な分析です。

  1. 現在の石破氏の心境: 菅野氏は、最近の石破氏の顔つきについて「もう完全にもう終わったって顔してはる」「賢者モードの顔」をしており、「もうこの状態も良かったのの状態」になっているのではないかと述べています。
  2. 自民党への「罪の意識」: 石破氏は、かつて自民党を離党し、新生党へ行ったこと(よそに行ってしまったこと)が、自分の中で**「罪の意識」「現在意識」**となっていると深く分析されています。
    • この罪の意識は、故村山富市氏が亡くなった際のコメントなど、過去の発言にも表れており、石破氏は「あの時私は別の党におりましたが」という言及を繰り返していました。
    • 菅野氏との過去のインタビューでも、彼は「自民党を裏切った」ことに対して非常に強い罪の意識を持ち続けていることが確認されています。
  3. 政治行動への影響: この強い罪の意識があるため、石破氏は新党を作る、再び自民党を離れる、あるいは他の政党と協力する といった行動は「ありえない」と結論づけられています。彼は、自分は生え抜きではない「ダメな汚点を背負っているんだ」という意識を持ち続けているのです。
  4. 高市氏との対比: 石破氏が抱えるこの「自分は生え抜きではない」という謙虚さや罪悪感は、高市早苗氏の「私自民党で総裁です」といった振る舞いとは真逆であると対比されています。

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