菅野氏では、最近の約10日間にわたる大政局(大きな政治的混乱)、および直近の選挙結果(去年の衆議院選挙と今年の参議院選挙)の背景にある裏金問題を巡る各党の対応が、その評価の基準となっています。
以下に、公明党と日本共産党がなぜ「優秀だった」と見なされているのかを、その他の政党との対比を含めて詳しく説明します。
1. 公明党の評価:裏金問題に対する「根性」と党内手続きの徹底
公明党は、今回の政局における対応において高く評価されています。
- 裏金問題への強固な姿勢: 公明党は、この10日間の政局の間に、裏金問題が解決しない限り、何もしない、動かないという**「根性を見せた」唯一の党**であると指摘されています。自民党や維新、国民民主党などが裏金問題から逃げている中で、公明党だけが裏金問題解決の必要性を貫き通しました。
- 党内民主主義の徹底: 公明党は、党内手続きを完璧に踏んでおり、代表が判断を下す前に、中央委員会総会を実施し、さらには各都道府県の代表を集めたりZoomを活用したりして、地方議員の意見まで聞いた上で党としての議決を取っています。これは、自民党や日本維新の会が党内手続きを経ていないとされる点 や、国民民主党や共産党よりも民主的ではないと揶揄する人々がいる中で、際立っていました。
2. 日本共産党の評価:戦略的な沈黙と原則の堅持
日本共産党もまた、今回の政局の対応において「優秀」あるいは「唯一の正解」であったと評価されています。
- 大政局における「唯一の正解」: 共産党は、今回の政局において**「一切色気を見せない」「何にも言わない」「じっと黙っているだけ」**という行動を取りました。この態度は「唯一の正解」であり、その沈黙と原則の堅持は、かえって立憲民主党の安住氏に「共産党」という言葉を出させるほど、戦略的に優れていたと評されています。
- 政策課題への集中: 共産党は、政局に流されることなく、支持者からの問いに対しても、政局よりも「資本論の勉強をしましょう」といった態度で応じ、**「かっこよかった」**と評されています。
- 裏金問題への継続的な言及: 共産党は、政局の動きに関係なく、裏金問題を一貫して指摘し続けています。
- 党内民主主義の遵守: 公明党や立憲民主党と同様に、共産党も常任幹事会などの党内手続きを完璧に踏んでいます。
3. その他の政党との対比
上記の評価は、主に他の政党の行動が批判的に捉えられていることによって際立っています。
- 国民民主党(玉木雄一郎氏・榛葉幹事長):
- 玉木氏の行動は、政策推進のためとはいえ、党名ではなく個人名(玉木氏と高市総裁)での協力が報じられたことで、今回の政局を象徴するニュースとされ、その内容は「ゴシップ記事」として消費されることになりました。
- 玉木氏と榛葉氏は、YouTubeなどで軽々しい振る舞いを見せ、この10日間で**「人間としての価値を下げた」**と結論付けられています。
- また、国民民主党がもし議員定数削減に賛同すれば、最大支持組織である連合(労働組合)が激怒し、組織票が立憲民主党に乗り換える可能性があり、党の土台が崩れるという選挙的リスクを抱えています。
- 自民党・日本維新の会:
- 両党とも、党内手続きを徹底していないというガバナンスの問題が指摘されています。
- 自民党は、衆参両院で過半数を割る原因となった裏金問題から逃げているという批判を受けています。
4. 選挙の展望
菅野氏は、今回の政局の結果、玉木氏や新馬氏の行動により国民民主党の基盤が崩壊しつつあるため、次の選挙は野党側にとって「楽」になると楽観的な見通しを示しています。
また、政権交代の鍵は衆議院選挙ではなく、3年後の参議院選挙であり、これが「天王山の戦い」となるという長期的な選挙展望も示されています。政権は参議院選挙で野党側が勝つことによって初めて倒れる、という分析です。
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